大阪市中央区にある高津宮(こうづぐう)は、住宅街の中にありながらも豊かな緑が多く、敷地内にはたくさんの境内社がある神社です。
高津宮は仁徳天皇を祀るお宮で、縁むすび坂に縁切り坂、五代目桂文枝の碑までさまざまな見どころがありますので、2019/10に訪れた際の写真とともにご紹介します♪
【スポンサーリンク】
大阪市にある高津宮は宝くじに縁のあるパワースポット
高津宮があるのは大阪市の中央区、周りは住宅街に囲まれた場所にありました。
ここ高津宮は「宝くじ」にご縁があるお宮だとご存じですか?
宝くじは江戸時代、お寺や神社の修繕基金を集める事を目的に「富くじ」が流行したのが始まりとされています。
そして、古典落語に登場する「高津の富」(宿賃を踏み倒そうとした男がなけなしの一分の金で千両を当ててしまった話)の舞台となったのがここ高津宮ということで、その由縁から宝くじのパワースポットとも言われているのだとか!
一攫千金当ててみたい(*´ω`)
梅乃橋・献梅碑
鳥居を抜けて参道を進むと小さなアーチを描いた「梅乃橋」があります。
かつて高津宮は梅の名所と言われ、ここには梅川が流れていました。その梅川を掘り広げたのが「道頓堀」という説があるそうです。
梅乃橋のほとりには「献梅碑」
日本に論語と千字文を伝えた王仁博士が、梅の花に和歌を添えて仁徳天皇に捧げた話をもとに、昭和3年建立されました。
高津宮へ真っすぐ続く参道と高津椿園
高津宮は鳥居を抜けると社殿までの参道が真っすぐ一直線!
境内は緑も多いですし、参道脇には公園もあって子ども達の遊ぶ声が響いています。気持ちが良い空気~♪
こちらは参道脇で見つけた「高津椿園」
椿の時期ではないので整備中でしたが、2月~3月頃になると椿の花が咲くようです。神社では珍しい象さんの像?がある。
椿園の中には私が両手広げたよりも大きな「とこしえの舟 命の木」があります。案内書きにはこちらが書かれていました。
この長い桟橋は奈良県天川村から運ばれた材木で作られています。土と木で作られた舟は「とこしえの舟」と名付けられ、その上に浮かぶ古木は秋田県鳥海山の地中から見つかった2万年前の神代杉です。高津宮の新しい秋祭にあたり 2万年の時空を旅して この舟の上にすえられました。伊原 セイチ
高津宮の手水舎
こちらは高津宮の手水舎で杓子の数がびっしり多いです。
そして龍のお顔がぴょっこり!まるでご主人の帰りを健気に待っている犬の様な、なんだか可愛いらしい姿で出迎えてくれます♥
高津宮の狛犬
高津宮の狛犬さんは少しオラオラ系のワイルドな雰囲気が漂っていますね。
泣く子も黙るみたいな強さもを感じますが、それにしても尻尾の形が芸術的~✨
高津宮のご由緒
当宮は浪速の地を皇都(高津宮)と定められ大阪隆昌の基を築かれた仁徳天皇を王神と仰ぐ神社であります。
仁徳天皇が高殿に昇られて人家の炊煙の乏しいのを見られて人民の窮乏を察し直ちに諸税を止めて庶民を救済されました御仁政はあまねく国民の敬慕する処であります。
その御仁政を慕い平安期の初期清和天皇の貞観八年(866年)勅命(天皇の命令)によって旧都の遺跡を探索して社地を定め社殿を築いてお祭りしたのを創始といたします。以後世々皇室を始め時の幕府等の度々の御造営寄進を重ねて浪速津の守護神と仰がれ御神威輝き渡ったのでありますが、その後700年を経た正親町天皇の天正十一年(1583年)豊臣秀吉が大阪城の築城に際し比売古曽社の現在地に御遷座(神社の御神体が移ること)になって今日に及んでおります。
仁徳天皇の徳政を敬い大正十年に制定された大阪市歌にも「高津宮の昔より代々栄えをかさねきて民のかまどに立つけむりのにぎわいにまさる大阪市・・・」と歌われています。
公式ページより引用
ご祭神
- 仁徳天皇
高津宮には大阪の繁栄を支えた仁徳天皇が祀られています。大阪の発展や庶民を大切にされた仁徳天皇でしたので、開運や家庭繁栄などのご神徳がありそうです。
高津宮の境内を散策
拝殿前にてご挨拶した後は高津宮を散策♪
そこですぐ目に止まったのが、こちらの「井戸掘削中」の文字。
なんでもここ高津宮にはかつて名水と言われた井戸があったそうで、その井戸を復活させようと、境内の中で掘り進めているのだそうです。
定期的に井戸を掘るイベントも開催されており、自分が掘った井戸が後世に残ると考えると、面白い取り組みですよね~✨
こちらは井戸のお隣にあった釜戸。ここでご飯を炊くのかしら?!
絵馬殿
こちらは高津宮の境内にあった立派な絵馬殿✨
平成18年坂田藤十郎氏の襲名前に高津宮で成功祈願祭が執り行われ、その後無事に公演を終えたことを祝って、絵馬が奉納されました。
絵馬殿の中・外側にはそれぞれ大きな絵馬がかかっており、ベンチもあるのでちょっとした休憩にも良いスペースですね。
五代目桂文枝の碑
境内には「五代目桂文枝の碑」がありました。
高津宮は富くじの話からもあるように落語に深い縁がある神社で、境内にある高津の富亭「くろもん寄席」の盛り上げに大きな貢献をされた故・桂文枝氏を忍んで記念碑が建てられています。
仁徳庭園
高津宮の本殿裏側へと回ると「仁徳庭園」があり、小さめながらも木々や草花が綺麗に整備されています。
そして庭園の入り口で白黒の猫ちゃんに遭遇!!こちらを警戒しながらじーっと見つめてきて、30秒くらいお互いフリーズして過ごしました。笑
私は犬を飼っているので犬と触れ合うのは慣れているのですが、猫は慣れてないからか少し警戒しちゃうんですよね~(;´Д`)でも仲良くなりたい!
高津宮にあるたくさんの境内社
高津宮の境内にはたくさんの摂社・末社がお祀りされており、一度にたくさんの神さまに参拝する事ができます。こちらは筋肉質で力強い狐さま✨
順不同にてご紹介します♪
高倉稲荷神社
本殿の近くにあるこちらの大きなお宮は「高倉稲荷神社」で、朱色の鳥居が並んでいます。
お稲荷さまといえば五穀豊穣、商売繁盛、家庭繁栄の神様✨
ここ高津宮では神社の中で占いをされているようで、こちらの鳥居前にも看板がありました。神さまの近くで占いとは気になるところですが、四柱推命などで鑑定されるみたいですね。
安産守護の安井稲荷神社
こちらは安産守護の「安井稲荷神社」
同じ神社の境内に、複数の稲荷神社がお祀りされているのは珍しいなと思いました。妊娠されている方は、ぜひ安産を願って参拝してみて下さい♥
階段を下った先にもお宮が!
安井稲荷神社からさらに進むと階段が現れ、この階段の下にも祠が祀られていました。
高津宮はなんだか珍しい造りの神社ですね。境内を散策するのが楽しいです(*^^*)
陰陽石と谷末社
階段の途中には「陰陽石」が祀られています。
陰陽石は子宝祈願の石とも呼ばれますが、この写真の中で「陰の石」と「陽の石」見つけられますかね?形そのものとなっていますので、詳しくは割愛します(;*´Д`)笑
階段の下は少し静かな雰囲気です。
こちらに祀られるのは「谷末社」の3社で、野の神である白菊社、山の神である常高社、そしてもう一社が千年社です。
コンクリートの壁に囲まれているからか、高津宮の中でもここだけ少し違う雰囲気がありますね~。
比売古曽神社
こちらの「比売古曽神社」には、子授けの神である下照姫神がお祀りされています。
比売古曽神社は地主神として古くより祀られており、この辺り一帯の地域を守る神さまとして親しまれています。
それにしても高津宮は安産や子授けなど、子孫繁栄・家庭の神さまが多いなぁ~と発見💡
夫婦石
こちらは2つの石を交互に3回なでると夫婦円満・和合となる「夫婦石」です。
比売古曽神社のすぐ近くにありました。
【スポンサーリンク】
高津宮の縁結び・縁切り坂
高津宮は少し小高い丘の上にある神社で、ここから道路へ下る2つの道が縁むすびの坂・縁切りの坂とそれぞれ呼ばれます。
なぜ「縁切り」の名が付いているのかというと、その昔この坂は「三曲り半」に曲がっていたことから「三行り半」という言葉を連想させ、さらにそれが「縁切り」と呼ばれる由縁になりました。
ちなみに現在は階段が整備されたので三曲り半に曲がっていません。
明治以降に別の道が2本作られ、段差下から見たら二等辺三角形になる坂が「相合坂(縁むすびの坂)」と名付けられました。
男女それぞれ南側と北側から登り、ちょうど頂点のところで出会うと相性がよいといわれ、高津の西坂で悪縁を断ち、相合坂で良縁を結ぶ、そんな坂になっています。
頂点のところで出会うとは、歩くテンポがそうとう合っていないとタイミング合わなそうですね~( ゚Д゚)!
高津宮の御朱印
高津宮の社務所にて御朱印をいただきました~✨
オリジナルの御朱印帳はないようなので、自分で用意した御朱印帳を持参するか、紙でいただきましょう。
【スポンサーリンク】
高津の富亭はイベントが盛りだくさん
高津宮の境内には「高津の富亭」があり、ここではお食事を楽しむことができます。
さらに落語会や論語の会、文学教室、雅楽、茶道教室などのほかにヨガや婚活パーティーまで!神社の中とは思えないほどさまざまなイベントが開催されています。
これだけ沢山のイベントが開催されていたら、自分好みのイベントを探せそうですね♥
※現在はコロナの影響でイベント中止になっています
高津宮は境内の見どころが盛りだくさんでしたが、見どころだけでなく魅力も盛りだくさんな神社でした~(*^^*)✨
高津宮へのアクセス
公共交通機関の場合
- 地下鉄「谷町九丁目駅」 下車後2番出口より徒歩5分
- 近鉄「上本町駅」下車後徒歩10分
車の場合
- JR大阪駅まで約11分
- 伊丹空港まで約25分
- 専用駐車場無し
■高津宮
大阪府大阪市中央区高津1丁目1-29