山王神社の2本のクスノキ

75年前の8/9は、長崎に原子爆弾が投下された日です。

長崎で生まれ育った私としては絶対に忘れてはならない日。今回は原爆の爪痕を今に残す「山王神社」についてご紹介します。

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原爆の爪痕が残る山王神社の一本足鳥居

山王神社の片足鳥居

山王神社は爆心地より約1㎞程の場所にご鎮座する神社なのですが、こちらで有名なのがやはりこちらの「一本足鳥居(片足鳥居)」

一本足鳥居

1945年8月9日午前11時2分に投下された原子爆弾によって、長崎の街は一瞬にして焼野原となってしまったのですが、元々こちらにあった山王神社も大きな被害を受けました。

山王神社の鳥居は石で造られたのずっしりとした造りですが、原爆の爆風によって鳥居の片足が吹き飛ばされ、一本足だけが奇跡的に残ったのです。

ちなみにこちらは二の鳥居で、一の鳥居は爆風で倒壊することなく残ったのですが、後に交通事故によって倒壊してしまいました。。。原爆に耐えたのに交通事故で壊れてしまうなんて…

片足鳥居のすぐ近くには、爆風によって吹き飛ばされてしまった鳥居が並べられ、「原爆の爪痕を残す被爆遺構」となっています。

原爆にはこれだけ大きくずっしりとした物を一瞬で吹き飛ばす力がありました。爆心地より近かった事もあり、この付近にあった民家は全て全壊・全焼しています。

この時は倒れた鳥居の上でお昼寝する猫ちゃんに遭遇🐈

今ではこのようなほっこりした光景を見ることもできますが、被爆当時はこの付近全て焼野原、がれきの山だったそうです。

こんなのんびりした光景を見られるのも「平和であるから」こそ!!

決して悲しい歴史を繰り返してはなりません。

枯れ木から奇跡の復活をはたした被爆クスノキ

山王神社の2本のクスノキ

一本足鳥居から山王神社の本殿の方へ進むと、境内の入り口に大きな2本のクスノキがたっています。

このクスノキがにかく大きいー!!たくさんの青々とした葉を付け、のびのびと枝を伸ばす大きな2本のクスノキです。

このクスノキも原子爆弾の爆風・熱風を受け、一時は枯れ木同然となってしまいました。

引用:山王神社公式ページ

葉は落ち、枝は折れ、一部が黒焦げになり、主幹の3分の1以上を失ったため、枯れ木同然となっていましたが、被爆から約2年後に新芽が芽吹き、奇跡的に樹勢を取り戻したクスノキです。

今ではその生命力や再生力の高さから、この力を感じようとたくさんの人が直に手を触れに来る、そんなパワー溢れるクスノキとなっています。

被爆クスノキ

  • 樹齢約500~600年
  • 高さ21m、幹回り8,63m

原爆が投下された後、「被爆地には100年間は草も花も木も育たない」と言われましたが、今ではこんな立派な木に再生しています。

この被爆クスノキは、福山雅治さんの楽曲「クスノキ」のモデル♫

歌詞と照らし合わせるとぐっとくるものがありますが、この木を守り、後世に伝えていくためのプロジェクトもおこなわれています。

そしてこのクスノキは、悲しい事や辛く苦しい事、楽しい事や嬉しい事、今までの歴史や人々の事をずっとこの場所で見守ってきてくれた木です。

この木を見ると「原爆の恐ろしさ」を改めて感じ、被爆者の方々が仰る「もう二度とこんな思いをする人を出してはならない」という言葉を思い出します。

実際に見ると本当に生命力の高い木で、すごいパワーを感じられますよ🌳

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山王神社について

山王神社は、元々この辺りの景色が比叡山に似ていたことから、長崎のお代官様によって1638年「山王神社(日吉神社)」が創始されました。

長崎は江戸時代キリシタン信者が多かったのですが、禁教令が出た後、キリシタンへ改宗を促すために、伊勢神宮を勧請して「皇大神宮」がこの近くの村に創られます。しかし、改宗する人が少なく、神社の維持が困難になった為、山王神社へ合祀されました。

お祀りされているのは、天照大御神をはじめとする神さま方ですが、さまざまな歴史に翻弄された神社という事がわかりますね。

社殿は原爆で焼失

山王神社は爆心地より800mほどの場所に位置するため、木造で造られた当時の社殿は焼失してしまい、現在は新しい社殿へ造り変えられています。

もちろん由来書や宝物なども全て焼失してしまいました。

私の祖母は、当時爆心地より約40㎞も離れた場所に居ましたが、一瞬空がピカッと光り、間をおいて爆破音が聞こえたと言います。

今年はコロナの影響で平和式典が縮小されたり、原爆の日の登校日が中止になる学校もありましたが、決してこの「原爆の日」を風化させてはいけないと思います。

被爆地で育ったため、小さい頃から被爆体験を聞く機会が多かったのですが、被爆者の方々が涙を流しながら語られる姿が目に焼き付いてるからです。

「この世の地獄だった」「もう二度とこんな思いをする人を出してはならない」「長崎を最後の被爆地に」このように語られる被爆者の想いを、どうにか伝えていかなくてはならないなぁと思います。

少し重たくなりましたが、少しでも平和について考えていただけると幸いです(*^^*)

山王神社へのアクセス

公共交通機関の場合

  • 路面電車「大学病院前」下車後、徒歩約8分
  • JR「浦上駅」下車後、徒歩約15分

車の場合

  • JR長崎駅より約7分
  • 長崎空港より約50分
  • 駐車場(数台のみ)有り

■山王神社

長崎県長崎市坂本町2丁目6-56