大阪市大阪府天王寺区にご鎮座する難波大社生國魂神社は、地元では「いくたまさん」と呼ばれ親しまれる神社です。
毎年7月には大阪三大夏祭りの一つとされる「生國魂祭り」が開催され、境内には井原西鶴像や松尾芭蕉の句碑などさまざまな見どころがあり、緑が生い茂る生玉の杜は都会の中のオアシスとなっています。
生國魂神社の見どころや魅力を写真と共にご紹介していきます✨
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大阪最古の神社*生國魂神社(いくたまさん)へ
生國魂神社は大阪最古の神社として約2700年の古い歴史がある神社です。
日本書紀には「生國魂社の樹」として記される歴史があり、この辺りは昔大小様々な島が浮かんでいたのだそうです。
しかし、今ではビルや住居がぎゅうぎゅうに立ち並んでいるので全然想像できないですね~
真言坂
大通りから参道を進むと、緩やかな坂道に差し掛かります。
この坂は「真言坂」と呼ばれ、生國魂神社の神宮寺であった法案寺をはじめ、生玉十坊がこの辺りで明治時代まで栄えていました。
そのうち北側にあった六坊のお寺が全て真言宗だったことから「真言坂」と呼ばれるようになったそうです。
生國魂神社の表門大鳥居
生國魂神社の表門である大鳥居へ到着しました!
境内へ入る道はスロープも設置されていますので、バリアフリーになっていますね。
鳥居には縄が掛かっており、そして入り口から分かる通りとても大きなお宮だという事がうかがえます✨
生國魂神社のご由緒
難波(浪速)と呼ばれた古代の大阪は、南北に連なる大地より成り、三方を海に囲まれた奔流の打ち寄せるところであった。現在の上町台地である。
この上町台地周辺の海上には大小さまざまな島が浮かんでいた。大和川と淀川が上町台地の北端で交わって一筋の大河となり、上流より運ぶ砂が堆積して砂洲となり、次第に島々が形成したのである。
社伝によると神武天皇が御東征の際、大阪の起源とも言える上町台地の北の端に、国土の平定と安泰を願い、国土の守護神である生島大神、足島大神をお祀りしたのが生國魂神社の創始と伝わります。
生國魂神社は初代天皇である神武天皇と縁のある神社とのことで、このことからも相当の歴史があるのが分かります。
大阪の総鎮守として古くから人々に大事にされてきたお宮で、芝居や芸能などの多くの文化がこの地から広がりました。
御祭神
- 生島大神
- 足島大神
- 相殿神:大物主大神
生國魂神社にお祀りされているのは、万物創生・生成発展のご神徳がある生島大神、足島大神です。
この2柱の神は一緒に祀られることが多いようで、宮中に祀られていた記録もあることから、古くは朝廷とのご縁が深い神様ですね。
大物主大神は、出雲大社に祀られる縁結びの神さま・大国主命の和魂(にぎみたま)にあたる神で、大国主命が国造りをする際に現れました。
和魂とは「平和」や「自然」などを意味しますので、やはり国家の安泰を目的に造られた神社なのだなぁ~と感じます✨
世界にここだけ!生國魂造のご本殿
生國魂神社のご本殿は「生國魂造」という、ここでしか見られない唯一無二の建築様式で建てられています。
普段私たちが参拝できる拝殿からは、少ししかご本殿を覗き見ることができないのですが、生國魂造りの社殿は屋根の形に特徴があります。
それがこちら
参考:https://osaka-info.jp/page/ikukunitamajinja
ひとつの大きな屋根に、これは一体どうなっているんだと言わんばかりに重なり合う屋根。この社殿の形は本当に珍しく、なぜこういった形になったのか気になるところです…!
明治に起こった火事や戦争での焼失、台風での被害によって何度も倒壊しましたが、現在建っている社殿は昭和31年に鉄筋コンクリートにて造営されました。
古い歴史を残したい気持ちはありますが、何度も倒壊するのはその都度大変ですもんね。継承×現代の技術が加わった、現代的な印象の神社です。
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生國魂神社*生玉の杜と境内社
生國魂神社の境内は緑が多く、ご本殿の脇に広がる杜にはたくさんの境内社や記念碑が祀られていました。
この階段を下ると一気に空気が変わりましたよ~✨
コンクリートで整備された近代的なご本殿とは打って変わって、こちらの小径は自然がいっぱい♪
ここには散策道が整備されており、なんだか探検気分も味わえます(*´ω`)
精鎮社・稲荷神社・源九郎稲荷神社
こちらに手前見える朱色の鳥居は「精鎮社」で弁財天が祀られています。
奥には佐賀県の祐徳稲荷社の御分霊を祀った「稲荷社」と、歯痛封じの神さまとされる「源九郎稲荷神社」✨
それにしても歯痛封じの神さまとは初めてお目にかかりました!虫歯のときはもだえるほど痛い思いをしたもんです…笑
道頓堀中座に祀られていた八兵衛大明神も一緒に祀られていることから、歌舞伎役者や松竹新喜劇の方々かた崇敬を集めるお宮です。
鴫野神社は縁結び・縁切りパワースポット
こちらの「鴫野神社(しぎのじんじゃ)」は、女性の守護神として祀られる神様なのですが、豊臣秀吉の奥様である淀君が厚い信仰をしていたと伝わる神社です。
悪縁と断ち切る”縁切り”と、ご縁を結ぶ”縁結び”のご利益があるお宮として、特に女性に人気の神社なのだとか♡
神社の中には心願成就や縁切り・縁結び・悪縁切りを願う「心願絵馬」がたくさん奉納されていました。
それにしても悪縁切りとはなかなか怖いですよね。以前京都の悪縁切りで有名な「安井金比羅宮」へ参拝したときは、恨みつらみの書かれたお札がたくさん貼ってあるのを見て、ゾッとした記憶があります…(;; ゚Д゚)
やっぱり人間が一番怖いのかもしれない…笑
城方向八幡宮・鞴神社・家造祖神社・浄瑠璃神社
どんどん奥へ進むと「城方向八幡宮」「鞴神社」「家造祖神社」「浄瑠璃神社」の4社が並んでいました。城方向八幡宮は大阪城の鬼門を守るために創建されたことから、大阪城の方角を向いています。
後から知ったのですが、ここ生國魂神社は近松門左衛門の浄瑠璃「曾根崎心中」の発端となった舞台なのだそう。
生國魂神社は古くは文化の発信地だったと言われますが、浄瑠璃に縁がある地だったのですね。
曾根崎心中に縁のある露天神社の記事
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生國魂神社の御朱印
生國魂神社の社務所にて、御朱印をいただきました✨
初穂料は500円で、緑・オレンジ・紫のオリジナル御朱印帳(1500円)も拝受することができます。
初詣期間限定「干支御朱印」
生國魂神社では毎年1月の初詣期間中、その年の「干支御朱印」をいただくことができます。
力強い素敵な御朱印ですので、ご縁があった際にはぜひお受けしてみてはいかがでしょうか。
生國魂神社へのアクセス
公共交通機関の場合
- 地下鉄谷町線・千日前線「谷町九丁目」駅3番出口より徒歩約4分
- JR「天王寺」「なんば」「鶴橋」駅より徒歩約20分
- 近鉄「上本町」駅より徒歩約10分
車の場合
- 阪神高速1号環状線「夕陽丘」出口より約5分
- 伊丹空港より約18分
- 専用駐車場有り
■難波大社 生國魂神社
大阪府大阪市天王寺区生玉町13-9